こんにちはHIRO JAPAN(@h1i9r8o1)です。
2019初期ごろから、仕事以外でも自主製作に時間を使うように日々心がけているのですが、せっかく自主制作するなら新しいことに挑戦してみようかなと色々と目標を立てました。
- 3Dアバターを作成して販売する
- Unityを覚える
- VRCHATデビュー
- SNSのフォロワーの拡大
- 支援サイトの立ち上げ
結果として一通り達成はできました。
しかし、どれもかなり奥深いものでまだまだ覚えることたくさんです。
そこで、もっと挑戦を深掘りできるように今後は備忘録として、制作フローなどを記事化して、同じようなお仕事や勉強している方たちの助けになればと、記事を公開していこうと思います!
まずはオリジナルキャラクター「クラウディア」ができるまでを製作フローを紹介させていただきます!
専門的な記事が多くなってしまうかもしれませんが、現役モデラーとして有益な記事になるように投稿を続けたいと思います!
ラフデザイン
クラウディアの初期のデザイン画です。
今回はざっくりとしたラフなデザイン画しか用意していませんでした。
本当なら3面図を作るべきなのですが、時間の都合上こちらのデザインのみで詰めていきました。
顔モデリング
クラウディアの顔を作るにあたってまず意識したのは、どの角度から見てもかわいく見せることでした。
ただ、すべての角度から見てもよく見えるというのは難しいので、正面>斜め>横>俯瞰>あおりの優先度でかわいく見えるように作成しています。
※特にあおりは難しい・・・VRCHATでの使用がメイン想定なのでよく見える角度優先に。
モデリング作成時のこだわりポイント
ざっとですが以下のような部分に対して意識しながら作成を進めています
こだわりポイント
- アニメよりなデフォルメタッチを強調するために顎をとがらす。ただし、しゃくれないように注意!
- 頬骨ライン、やわらかさを出すためにぷにっとしたふくらみを意識。
改めてみるともう少しふっくらしててもよかったかも。 - 横から見たときの目の見え方がなるべく広く見えるようにする。
あるあるなのですが真横(90度)から見て目じりを下げてしまうと、ほかのアングルでとんでもない形状になりがちなので、80度のカメラアングルでよく見える形状に調整しております。 - 瞳の形状はお皿型にしてします。瞳孔だけ膨らませて立体的に見えるようにしています。
横から見て目頭部分の白目が極力見えないようにするのがこだわりポイント。
瞳のハイライトはフェイシャルで非表示にできるようにポリゴンで作成しています。
白目部分は窪ませて作成。3Dアニメでよくある作り方です。 - まつげはフェイシャル作成時楽なので、顔モデルと一体化しました。
- 眉、二重ラインはポリゴンとして少し浮かせた状態で作成。
メッシュの割を顔と合わせフェイシャルで動かしたときめり込みにくくなるようにしています。
まつげラインテクスチャにしなかったのは瞬きしたときテクスチャが伸びてしまうのを回避するためです。
※フェイシャルでどう動くかをある程度想定して作成するのは大事。
もう少し目を閉じた状態でテクスチャ書けばよかったかなと反省…。
表情変更用のモデルは顔の中に仕込んでいます。
顔モデル作成時の反省点
・軽く目パチ口パクのフェイシャルをテストて作成するとモデルやUV展開のエラーが発見しやすい
・眉毛は立体にしなくてもよかった
・目じりちょっとおおきかった・・・かも?
体モデリング
VRchatのモデルのポリゴン数は32000~70000ポリゴンぐらいが処理的にやさしいという情報を得てから作成していたのですが、特に節約することを意識せずともクラウディアは33000ポリゴンくらいに収まっていました。
全体
ゲームモデラー経験が長いせいかポリゴン節約が癖になっているので、もうちょっとアクセサリなどポリゴンを割けばよかったかなとも思いました。
肩回りも腕おろしたとき少しカクツキがあるので滑らかにすればよかったかも。
制作後半で知ったことですが、VRCモデルって結構素体アリのものが多く出ているんですよね。
素体残しておけばよかったと後悔。鋭意作成中であります!
カスタム性を重視するなら当然あったほうが嬉しい。
その辺も意識してオブジェクト分けするべきでした。
布
こちらもunityセットアップしてから気づきましたが、Unity側のマテリアル設定で両面表示ができるので布などの揺れものは厚みをつけなくてもよかったかなと思いました。
厚みがあるとウェイトが面倒なのと、動いたときめり込んだりしやすいので・・・。
マテリアル設定なので両面にしたいオブジェクトは分けておくとよい。
手・腕
手は少々こだわったところで、実験もかねてシンプルな動きで自然なシルエットになるように工夫しております。
平らな手のひらにするとどうしても指同士の隙間ができたり握った時不自然な形になるので、それを避けるために指をそれぞれ曲げたときに内側に来るようにあらかじめ回転をかけています。
なかなかうまくいったと思います!
指の関節も割方を工夫して、曲げたとき丸くならないようにしています。
こちらはまだ改善の余地ありかなと思っております。
アシストボーン無しで可能な限りきれいに見えるようにもっと研究していきたいと思います!
肘は結構うまくいっている気がする。
反省点
・素体を残しておけばよかった・・・!
・カスタム性を意識したモデル作り、オブジェクト分け!
・ポリゴン節約はあんまり意識しなくてよい。カクつくくらいならポリゴン割こう!
・布などは厚み無しがよい。オブジェクトは分けておく!
・指周りのポリゴン割改善の余地あり!
髪の毛
髪の毛流れを意識して作る
生え際やつむじなど、不自然にならない位置から生えていることを意識して作成しています。
ポリゴンを割る幅をなるべくすべて合わせ、均等になるように意識しています。
クラウディアは、髪を2層構造にすることで、スカスカにならないようにしています。
カツラっぽくならないように注意しています。
動いた時どう見えるか考える
穴が見えたりしないようにするのはもちろんですがどれくらいジョイントを入れていくか考えると、房の分離の割方など方向性が見てきます。
クラウディアの場合、あまりジョイント増やしたくなかったので結構まとめております。
テクスチャの影の描きこみも動くのを意識しとかないと、影がおいていかれる感じになって不自然になります。
毛先は命!
割りを増やして滑らかな抜きになるようにするととても見栄えが良くなると思います。
横をとるか斜めをとるか
よくやりがちなのが、横から見た時に目を見えるようにするため、サイドの髪を後ろに下げがちなのですが、斜めから見た時に奥の髪のボリュームが足りず、物足りなくなってしまいます。
自分の場合、真横より斜めから見る機会の方が断然多いので斜め優先でシルエットを調整します。
もちろん正面は最優先!
横は90度ではなく、80度くらいのカメラ角度でよく見えるよう調整するとよいのではないかと最近思っております。
見返すともうちょっとよくできたかもと反省・・・。
ジョイントの向き
Z軸に回転したときに外側に広がるように作成するとチェックしやすいです。
内側に回転したらなんかいい感じのショートカットになった。これはこれでありなのでは・・・!
まとめ
全体を通して、制作中に常に意識していた部分は下記になります!
- 毛先のアールはしっかりと!
- シルエットは横より斜め。髪のボリューム感注意!
- 動いたときの見え方を想像して作る!
- クラウディアショートカットが似合う!
終わりに
最初は眼帯、色黒、鉄格子スカートとなぜか鉄球をぶら下げているなど、ゴシック+奴隷的なイメージにしていましたが、3Dモデルを作成しながら揺れものの難易度やバランスなど見ながら今の完成デザインに落ち着きました。
知人にもデザイン見てもらったりして感想を聞いたりしました。
詰め込みすぎていた要素が整理されてうまくまとまったかなと思います。
眼帯や鉄球は追加アクセサリなどであっても面白いですね。
結果、きちんとデザインをFIXさせてからモデリングをするべきだったなぁと思います。当然と言えば当然なのですが・・・。
作りながら、やっぱこうしようとかころころ変えてなかなか進まず思った以上に時間がかかってしまいました。
あとVRchatを初めてから気づいたことですが、素体の作成やカスタム性などゲーム仕様に合わせて作成すればよかったなと思いました。
全体を通しての反省点
今回改めてモデリングを進めてみて感じたことは
・デザイン画しっかり作成してから作る!
・カスタム性を見据えてのデザイン!モデルのパーツ分け!
・素体は作成すべき!
・テクスチャの整理はしっかりしておく!(色変えしやすいように)
そんなの当たり前じゃんか!と思うかもしれませんが、改めてこの辺が大事ってことがわかりましたw
完成したモデルはVroidHudで確認可能です!ぐりぐり動かしてみてください!
BoothやVKET STOREでもモデル販売していますので、VRCHATユーザーの方などは是非チェックしてみてください!!
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- 3Dアニメ(セルルック)の表情について 口編
- 3Dアニメ(セルルック)の表情について 目編
- 【MAYA】カメラマップ活用方法
- 【就活生必見!】ポートフォリオのNGポイント10選
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